理事長からのメッセージ(2026年1月)

金 成海

 2025年の1年間,JCICは多くの分野で着実な歩みを進めることができました.理事・委員・幹事の先生方,そして支えてくださる会員の皆様に,心より感謝申し上げます.
 本年は,教育・安全・調査・保険・編集といった各委員会において,それぞれの分野で重要な成果が得られました.教育委員会制度規約部会では,ASDおよびPDAの新規約と適正使用指針について,多関連学会ならびにPMDAとの調整を経て,2025年末に正式発行・2026年からの運用開始という大きな区切りを迎えました.また,教育企画部会では,年4回のウェビナー開催を定例化し,うち1回は医療安全部会との合同開催とすることで,教育・安全の両立体制が整いました.CVITとの共同運営を担ってきたJCIC-CVIT教育委員会は,その役割を果たしたうえで発展的に解消され,今後はCVIT学術集会における「成人先天性カテーテル治療研究会」への再構成と,JCIC学術集会における医療安全セミナー・セッションの開催という,新たな形へと移行しました.さらに,安全な治療提供のための回収マニュアルや提言文書の整理・公開など,共同事業としての情報発信も整備されてきました.
 調査委員会では,年会費徴収体制の整備や企業協賛・広告費の獲得に向けた趣意書の更新およびウェブサイト公開を進め,財政基盤の強化に取り組みました.また,ウェブサイト英語ページの拡充,新理事会・委員会体制の掲載など,全体のアップデートを行い,対外発信の基盤を整えました.学術・顕彰部会,JCICレジストリー (JCIC-R) の体制もさらに充実し,研究・顕彰の募集や登録の促進,リアルワールドデータの新規医療機器導入への利活用など,その成果には枚挙に暇がありません.
 また,調査委員会に関連して新たに発足した認定医制度委員会では,改訂された規定細則に基づく登録・新規申請が始まり,先天性心疾患カテーテル治療のエキスパート資格の整備が本格化しています.
 保険診療委員会では,HBD for Childrenとの連携のもと,新規医療機器案件ごとに産官学連携による強い交渉体制を構築しつつあります.新規大口径超高耐圧バルーンの導入に向けた交渉も実を結び,国内導入が実現しました.そして2024年4月にJCICが外保連に正式加入し,2025年内にTPVIを含む小児・先天性心疾患カテーテル治療の診療報酬上の主学会がJCICへと移行完了しています.
 編集委員会では,JCICニュースレターの再開に向け準備を重ね,ついに2026年1月,記念すべき第1号が発行されました.この媒体を通じて,Journal of JCICとともに,会員の皆様の取り組みや現場の声を生き生きと届けられればと願っております.
 このように,多くの委員会活動が連動し,目に見える成果として結実しはじめています.一方で,これらの取り組みは,まだ始まりに過ぎません.JCICには今後も,データと臨床現場をつなぐプラットフォームとして,教育と安全のバランスを保ち,産官学の連携を深化させながら,新たな価値を生み出していく役割があります.2026年も引き続き,皆様のお力をお借りしながら,歩みを進めてまいります.どうぞよろしくお願い申し上げます.

2026年1月
日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC)
理事長 金 成海

  • 理事長就任時の挨拶(2025年1月)