JCICとは

日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC)について

 日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC)は、小児循環器疾患、先天性心疾患に対するカテーテル治療の発展と普及を目的として設立された学会です。1990年に第1回研究会が開催されて以来、技術革新と臨床研究を推進し、国内外の医療の発展に寄与してきました。
 本学会は、35年以上にわたり年1回の学術集会を開催し、学術的な情報発信を積極的に行ってきました。治療適応ガイドラインの発行のほか、学会誌「Journal of JCIC」の刊行、Webinarやハンズオンセミナーを定期的に開催し、若手専門家の育成にも力を注いでいます。
 治療の対象が成人先天性心疾患に拡がっていくにしたがって、2020年には、学会名をJPIC(日本Pediatric Interventional Cardiology学会)からJCICへ改称し、新たなステージへと移行しました。さらに、2017年からのHBD for children活動への参画、2024年には外科系学会社会保険委員会連合(外保連)に加盟し、国内外、産官学のより広範な医療分野と連携を深めています。
 本学会は、小児期から成人期にかけての先天性心疾患のみならず、川崎病心血管後遺症や、小児期頻拍性不整脈に対するアブレーション治療をも登録対象とした「JCICレジストリー」を確立しています。これは、あらゆるカテーテル治療手技と有害事象を含める全国の包括的リアルワールドデータとなっています。
 このような背景をもとに、患者さまの安全性向上と医療技術の発展を目指し、先進的なカテーテル治療の導入にも積極的に取り組んでいます。新規医療機器の導入が遅れるデバイスラグの時期も長くありましたが、近年徐々に改善され、多くの革新的な治療法が日本に導入されるようになっています。
 今後も、小児循環器疾患、先天性心疾患の治療における新たな可能性を追求し、国内外の医療の発展に貢献してまいります。